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佐々木 忍
JAERI-M 90-227, 13 Pages, 1990/12
多関節形ロボット・マニピュレータに対する逆運動学の解法は、多くの三角関係を含む非線型性のために取扱いが極めて困難であると考えられている。しかしながら、その主要な原因の1つとして、与えられた方程式系を漠然とした考えで時には力づくで処理しようとする論法の弱点に気がつかないことにあるのかもしれない。もっとも重要なことは、機構の関係式のなかで、できるだけ計算の負担を軽減するために効果的な定式化を行うグループを見つけだし、より簡潔な記述に置き換えるように留意することである。本報では、指先の位置・姿勢が個々の関節変数によりいかに影響されるかを解析的に調べて1組の有用な方程式系を与え、それが解の容易な誘導に役だったことについて言及する。この考え方は、あらゆる6リンク・マニピュレータに適用できる便利なものである。